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治療手段
インプラント治療はこの40年の間に、非日常的で特殊な治療から、日常的なさまざまな治療のひとつとなりました。それぞれに満足のいく質の高い治療を行うためには、各専門分野を総合して多くの治療手段を持っていることが、世界で必要であり、インプラントもその治療手段の結果の一つであるでしょう。
理想の技術
インプラントとは、英語でしっかり差し込むという意味の「implant」を指します。治療法としては、抜けてしまった歯の歯槽骨という部分に人工の歯根を埋め込み、その歯根の上に人口の歯冠を作って、噛み合わせを回復させます。今から100年ほど前に、現在のインプラントの基礎が築かれ、さまざまな改良が加えられて、今日のような形にまで発展してきました。材料もさまざまなものが使われ、世界では数百種類あり、日本でも数十種類のインプラントが実際に使用されていたそうです。1940年代に入ると、「骨膜下インプラント」という技術が考え出されましたが、これは骨と粘膜の間にフレームを入れるという方法です。その後、1950年代に入るとインプラントの材料にチタン(チタニウム)という金属が使われるようになりました。この頃からインプラントの技術は飛躍的に発展し、現在もインプラントの材料はチタンが最適だとされています。多くの研究者の手によって開発されてきたインプラント。体に悪影響を及ぼす金属アレルギーもなく、まさに理想の技術だと言えるでしょう。
高齢化社会
今は高齢化社会といわれ、元気なお年寄りも増えていますが、歯の問題は深刻です。Bさんは72歳の女性で、元気で活発な方ですが、歯が弱く、総入れ歯でした。Bさんは、人前で入れ歯が落ちてしまう不安を常に持っていました。そうなるとみっともなくて恥ずかしい、と、口元を気にするようになっていました。また、入れ歯にすると、見た目も気分的にもいかにも「おばあちゃん」という感じになってしまうのも、Bさんの不満でした。そんなとき、ご主人から勧められたのが、「インプラント」でした。ご主人が知り合いから聞いた話では、インプラントだと、固定式なので、入れ歯のような歯の出し入れもせずにすむというのです。また、歯をすべて失った場合でも、必ずしも歯の数だけ穴をあけなければならないわけではなく、歯根は数本を作り、そこにすべての人工歯をかぶせればいいとのことでした。インプラントにしてBさんは、口元がしっかりしたことから、入れ歯に持っていた不安をなくし、さらに若々しくなりました。
医師の技量
具体的には実践的にインプラント治療を行う回数が多い医師ほど、技術が優れていると言えます。事例が多いという事は一人ひとりの患者のインプラント治療の実例を踏まえているので、この実例にはこのテクニックなどと、経験が医師の技量をあげていくのですね。いくら専門書を読んでも、知識のみの、頭でっかちな医師からは、やはり治療は遠慮したいものですね。また、治療後も、患者さんとのコミュニケーションを取らなければなりませんので患者の心理的なフォローができる事も、医師の技量と呼べるでしょう。
手術扱い
インプラント治療は通常の歯科医で受ける歯の治療ではなく、手術の扱いになりますので、治療を受ける自分自身の理解力や家族の協力も必要になってくるでしょう。インプラント治療にもリスクがあるということと、それに対する限界、個人差が出るものであるということも理解しなければなりません。
治療費の還付
きとんと申請すれば、申告時に記載した口座に還付金が振り込まれます。場合によっては、治療費の半分以上が還付されたケースもありますので、インプラント治療が高いと思っても還付される金額がわかれば、治療も受けやすいでしょう。インプラント治療を行う歯科医を選ぶ際に重要視しなければいけないのが、その歯科医の技術がどれくらいあるのかということでしょう。いわゆる技量というものです。しかし、素人が歯科医の技術を見分けることはとても難しいことだとも言えます。一番わかりやすいかと思う技術の違いを比較するには、インプラントの治療に関して歯科医に質問してみることです。
インプラント義歯の構造
今回はインプラント義歯の構造を確認してみます。まずインプラント義歯が3つの部分からなることを覚えておいて下さい。歯根部(フィクスチャー)・連結部(アバットメント)・歯冠部(上部構造)の3つです。歯根部が顎の骨にしっかりと植えつけられて、そのうえに連結部と歯冠部がとりつけられる形になっています。歯根部は先述した通りチタン性で顎の骨と完全に結合します。このチタン性の歯根部の上に歯冠部を構築すればできあがりなのですが、実際には歯根部を取り付けうる部分と歯冠部が存在するべき場所に微妙なずれが生じます。連結部は柔軟な形状をとることによって、そのズレを吸収し、適切な位置の歯根部と適切な位置・角度の歯冠部をうまく連結する役割を担っています。歯根部と連結部はネジ止めされます。連結部と歯冠部はネジ止めされる場合とセメント止めされる場合があります。前者は着脱が容易であるためメンテナンス性が高く、後者はネジが隠れるために審美性・機能性が高まります。
最先端の技術
また、日本では、歯医者には歯が悪くなってから行くことが多く、痛くなって初めて歯科医院に行こうという考え方が非常に多いのに対して、アメリカでは、歯が悪くなる前の「予防」ということを考えており一人一人が「歯」に対する意識や知識などが非常に高いと言えるでしょう。また、近年、アメリカに留学をして最新インプラント治療を学び、日本に帰国後に自らのクリニックを開業する若手歯科医も増えているようです。患者側にとっては、最先端の技術によって施術をしてもらえるので、うれしいお話ですね。
治療対象外
またインプラント治療に限った話ではありませんが、歯科医師と上手く意思疎通ができない方や精神的に問題のある方なども治療に関して対象外になる場合もあります。健康的な身体であれば、インプラント治療は可能ですのでインプラント治療に関してきちんとした知識を持って治療してもらうのが一番でしょう。
心がけ
インプラント埋め込み技術そのものは、日進月歩で進んでいますし、その真の意味とは埋め込み手術の成功のためだけではなく、どう言ったケースが有効で、そういったケースがその方法に合わないかを知ることでもあるのです。仮に知人や家族でインプラント埋め込みが成功し、審美的にも機能的にも欠損歯の部分を補えたとしても、対応ケースを無視してまでインプラント手術を希望してはいけません。そもそも、インプラントの埋め込みで可能な場合からはずれているケースも多くあり、中には昔からの技法で欠損歯の補綴を行う方法が有効な場合も多くあります。そんな技術的な問題を理解し、そしてインプラント手術を行うのであれば、その技法によって天然の歯が生えてきたわけではないという事実をよく考えておきましょう。大きな外科手術と違い、入院も無く、術後は自宅へ帰れるインプラント手術の前に、心がけておくことと言ったら、そういう意味では、術後の生活に、人口の歯が入っていることを意識しておくことと言えるかもしれません。通常より硬いモノが食べやすいと言っても負担がかかる人工歯根にむやみな力を加えてしまっては悪影響も考えられますし、実際に手術を行う歯科医師の適切なアドバイスを忘れない生活を送る心がけを考えましょう。